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ミシュランガイドで居酒屋として初めて星を獲得したお店『萬屋 おかげさん(よろずや おかげさん)』。

日本酒もお料理もとても素晴らしいのでオススメしたいと、ある方から伺い、先月初めて訪問しました。

 

『萬屋 おかげさん』とは

ミシュランガイドで居酒屋として初めて星を獲得したお店『萬屋 おかげさん』。

東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目」駅、
JR中央線・東京メトロ南北線「四ツ谷」駅から
それぞれ徒歩6分ほどの場所にあります。

お店は地下にあり、看板は表から見える場所にはありません。
(ちょっと迷子になりました(°▽°)笑)

お料理は、その日提供する最高の素材を使用した魚介が主役のコースメニューのみ。
追加でアラカルトを注文することもできます。

『萬屋 おかげさん』の日本酒は、店主が選定したプレミアムなお酒が常時50種類以上ストック。

お料理に合わせる日本酒は、ご自身で選ぶこともできますが、店主やスタッフの方におまかせすることをオススメします。
なぜなら…もしかすると…とてもレアなお酒が出てくるかもしれないから(´∀`)。

『萬屋 おかげさん』は、15年以上前から営業しており、人気がありすぎて予約するのは至難の技。

カウンター10席、掘りごたつ10席分(3テーブル)がありますが、常連しか座ることのできないカウンター席の一番奥・通称「スーパーアリーナ席」を狙って電話予約するものの、席が空いていない時は日程を変えるお客様もいらっしゃるそう。

営業開始時間の18:00にはお客様が全員着席し、コースメニューが記載された黒板を片手に、店主の神崎康敏(かんざきやすとし)さんがひとつひとつ丁寧に解説してくださいました。

最初に自分好みのお猪口を2つ選び、お食事がスタート。

 

『萬屋 おかげさん』のコースメニューを一挙公開!

お料理の品目は約10種類。
季節によって仕入れる食材が異なるため、今回は私がいただいたお食事を公開します!

■菜の花の温浸し(あつびたし)
(最初のお食事から写真を撮り忘れる…)

ペアリングした日本酒は、茨城県筑西市・来福酒造株式会社の【来福】純米大吟醸 斗瓶囲い 生原酒。

酒造好適米・愛山を40%まで削り、花酵母であるアベリア酵母を使って低温でじっくり造られた無濾過生原酒。

華やかな香り、上品な甘み、穏やかな酸でキリッと引き締めてくれるやや辛口のお酒。
しばらくこのお酒でペアリングいけそう。
普段なら最後に飲むけれどちょっと贅沢かも・・・(*´-`)

 

■活真鯛(いけまだい)の煎り酒で

まだお料理は2品目なのに、この日いただいたお食事の中で最も悶絶!したのは、この活真鯛の煎り酒。

“煎り酒”とは、室町時代末期から江戸時代中期までお醤油の代わりとして使われていた調味料。お醤油の普及とともに一般的には使用されなくなってしまった幻の調味料といわれています。

『萬屋 おかげさん』の煎り酒は、山廃の10年古酒、梅干しは3年熟成+甘めの梅干しを入れて煮切り、昆布、鰹節、干し椎茸の出汁を加えた旨みの凝縮させています。

おかげさんの煎り酒は、酸味の塩梅、古酒の甘み、凝縮された旨味のブレンドは、甘だれせず爽快なコクが醸し出されています。

店主の神崎さんのオススメで、来福と煎り酒を交互にすすったところ…。

ノックアウト悶絶(*´Д`*)

スーッと口の中で日本酒と煎り酒が重なり合う瞬間。
ペアリング・マリアージュってこういうことなのかと。

この衝撃たるや・・・。さすがミシュラン・・・。
(まだ2品目ですけど、大丈夫、私?)

 

■真サバ、しめさば軽く燻製で

燻製香は軽やかに、身は燻製しても柔らかく絶妙な脂味加減。

ここから先の日本酒は、三重県・木屋正酒造の【爾今】にごりざけ生に選手交代٩(

 

■活〆鰆のわらあぶり

山形県村山市産の米農家さんの稲藁を使って活〆鰆を炙ります!


(炙った後の写真しかないなんて・・・ブロガー失格です私(;ω;) 食べることと会話に夢中で。)

鍋から垂直に50cmほど燃え盛る稲藁の火の中に、串刺しされた分厚い鰆を飛び込ませます。

スタッフさんの前髪がチリチリに燃えてしまいそうな炎の中に、鰆の身を沈めたり、離したりしながら、藁の中へ鰆の脂が滴り落ちてジュッジュッと燃え上がり余分な脂が抜けていきます。

神崎さんが私が食べやすいサイズに切ってくださったー♡

神崎さん厳選の小笠原諸島の塩。
その振り塩と熱でいい具合に溶けた脂の甘みと旨味が染み出してきます。

舌の上でねっとりとしたとろけるような感触。
そして、ねっとりに負けない皮目の香ばしさのコラボレーション。

これを辛子でいただくとか・・・神ですか(°Д°)?

 

■活鮃からすみがけ

悶絶・・・写真見たらもう解説いらないかも・・・?
お酒が進む〜進む〜。そしてほどよい塩加減。からすみは一砂も残したくない(>_<)

 

■揚げたて蓮根のさつまあげ

大きいのに一瞬で頬張ったため写真なし。(°Д°)チーン。

 

■おから炊き

おでんの出汁で炊いたおからで、ふわっとろっとした食感。
通常のおから料理があっさりでパサパサしたイメージならば、おかげさんのおからは、コク&旨味ぎっしりなおからです。

 

■寒ブリ酒盗焼き、さつまいも黒糖煮

神崎さん厳選の種子島の黒糖を使用したさつまいもは、芯まで甘みが通っているのに形が崩れず。

ここで、デデン!

【来福】純米酒 生酛造りをいただきました!

【来福】純米酒 生酛造りは、「常豊(じょうほう)」という酒米を100%使用してますが、この酒米は、来福酒造が九州大学の研究室からたった21粒の種もみを譲り受けて、復活させた酒米なのです。

大正時代には茨城県全域で栽培されていましたが、県内では絶滅してしまっていた酒米。
現在は、来福酒造が茨城県内で生産委託しています。

味わいは・・・購入して飲んでみてください♪

冷酒でいただきましたが、燗冷ましの直前で飲んでみてもおもしろいかも^^

 

■おでん

特別にサービスで!店主・神崎さんのお人柄が現われているような出汁でした。

 

■鯵と鰆のなめろう

混ぜ合わせているのに、味噌、葱、みょうがと、それぞれの食材がほどよく主張してそれでいてバランスが素晴らしい。

最後に合わせた日本酒は、香川県・有限会社丸尾本店の【悦凱陣(よろこびがいじん)】純米酒 山廃 讃州雄町仕込33号 むろか生 H25BY。

骨太で芳醇な旨み、強烈な個性を持ったお酒。初めていただきました♪

 

■塩むすび、おかか、お味噌汁

〆は塩むすびで。お米は、山形県村山市産のはえぬき。
見てくださいこの照り。米粒がつやっつやのピッカピカ☆

焼き海苔をいただくこともできましたが、素材そのものを味わいたかったので、海苔なしで。

塩がお米の甘さを引き出し、モチモチっとした食感。
炊き加減、大きさ、握りの硬さ、温度、全てがちょうどいい。

濃厚な純米酒の肴としてもマッチする一品でした♪

 

ちょっと待って。この人はもしかして?ララララ〜イ?

最初から最後までずっと店主・神崎さんとお話ができて、お魚が炙る場面も見える場所。

この常連しか座ることのできないといわれているカウンター席の一番奥、通称「スーパーアリーナ席」になぜ私が座れたのか・・・?

この方、見たことありませんか・・・?

(with 食材を納めているホタテ漁師の方が村役場職員さんをつれて)

 

あれ?この横顔・・・?

 

そう、この方!

ララララ〜イ!

来福酒造株式会社 10代目蔵元 藤村俊文さんです!

今回、私を連れてきてくださった張本人\(^^)/

【来福】のお酒と歴史と食とのマリアージュ。
とても楽しく学ばせていただきました!
(来福の仕込水もここでしか味わうことができないためかなり貴重。)

ありがとうございましたー((“(人ω・) (・ω人)”))!!!

店主・神崎さんが厳選する日本酒は全国トップグレードの銘酒ばかり。

お料理やお酒だけでなく、神崎さんのお人柄やそこに惚れて通う常連さん。
とても温かくて素敵なおもてなし空間でした。

日本酒ファンの聖地である『萬屋 おかげさん』。

趣ある店内で、そのお店で提供される日本酒の蔵元のお話を聞きながら、
極上のお料理を肴に飲む日本酒は最高のひとときでした♪

来福酒造へのサケメグリした際の記事もぜひご覧ください。

→【県西酒蔵見学】来福酒造株式会社へサケメグリにいってきました!-前編-|筑西市 

【県西酒蔵見学】来福酒造株式会社へサケメグリにいってきました!-前編-|筑西市 

→【県西酒蔵見学】来福酒造株式会社のワイン醸造と藤村社長の挑戦!-後編-|筑西市

【県西酒蔵見学】来福酒造株式会社のワイン醸造と藤村社長の挑戦!-後編-|筑西市 

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萬屋 おかげさん
Yorozuya Okagesan
代表取締役:神崎 康敏
住所:〒160-0004
東京都新宿区四谷2-10 松本館B1
TEL&FAX:03-3355-8100
営業時間:18:00-20:00
予約・宴会相談時間:13:30-22:30
定休日:日曜日、祝日、月曜日
↓予約の際は必ず以下のHPをご確認ください。
Web:http://www.okagesan.net
*タクシーでお越しの際は、
新宿通り「四ツ谷2丁目」の信号とお伝え下さい。
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