今年のGW(Golden Week)は、改元があったので長期連休!
例に漏れず、私の会社も10日間お休み。
秋に向かってまた多忙になりそうなので、ここでたっぷり休息をと思い、新潟酒蔵見学の旅へ行ってきましたー!
茨城県の酒蔵は、新潟県の越後杜氏→岩手県の南部杜氏の流れがあります。
最初のルーツである越後杜氏由来の日本酒を学びたくて、以前から気になっていた、全量純米で観光酒蔵として人気のある「今代司酒造株式会社(Imayo Tsukasa shuzo / Imayo Tsukasa Sake Brewery)」を訪ねてきました。
今代司酒造株式会社とは
1767年(明和4年)に創業した新潟市中央区にある今代司酒造株式会社。
創業当初は酒卸業や旅館業、飲食業を商いにしており、明治中期に入ってから酒造りに本格参入しました。
1982年に酒蔵見学を開始。
2006年からは、醸造アルコールの添加を一切行わない全国でも珍しい全量純米仕込みに切り替え、純米大吟醸、純米吟醸、純米酒のみを醸しています。(新潟県内では戦後初の全量純米蔵)
酒蔵見学や直売所を運営する観光酒蔵であり、2017年度の酒蔵来訪者は30,000万人超となり、2017年度のトリップアドバイザーの新潟市観光ランキングで1位を獲得!
「外国人来訪者に聞いた新潟市の地域資源に関する認知度ランキング」(2017年度)でも1位になりました。
日本一の蔵元数を誇る新潟県内において、湊町・新潟の玄関口である新潟駅から最も近い場所に酒蔵を構えています。
今代司酒造は、酒蔵内をオープンにすることで、少しでも多くの方々により一層、地酒に親しめる環境を提供することをポリシーとしています。
今代司酒造の酒蔵見学
9代目蔵元・山本吉太郎さん自ら蔵案内。
70歳には見えないハツラツとしたナビゲート!
ご自身の酒蔵が本当に好きなんだなぁと思わせてくれるワクワクする話し手さんです。
江戸時代から使われている木目調と白壁の趣のある今代司酒造の建物。
玄関を入ると、2018年に完成した売店兼テイスティングスペース「日本酒ブティック」を通り過ぎ、奥に暖簾が見えてきます。
今代司の屋号が描かれた青色の暖簾をくぐり、サンダルに履き替えて蔵見学スタート!
入場してすぐに、左に「米置き場」、右に釜、目の前に「本蔵」。
酒造りは、例年10月上旬からはじまり翌年の3~4月頃の約半年間で終了。
刈り入れた酒米は検査にかけられ、精米されてから運ばれてくるこの場所は、酒造り前の「米置き場」に使われるとのこと。
次に右に目を移すと、酒造りの工程で、酒を加熱殺菌するための釜とステンレス製の蛇管(Jakan)があります。
酒造りの際、釜の中にたっぷり沸かしたお湯と蛇管を入れ、蛇管の中に清酒を流し通すことで事前に設定した温度まで酒を熱します。
通常は約60度で死滅する酵母菌ですが、今代司酒造ではより確実性を高めるため、65度に設定しているそうです。
この後、本蔵すぐ脇にある白い扉の入場口に通されタンクエリアへ。
蔵のタンクエリアに入ると最初に木桶が出迎えてくれますが、新しい木桶からは木本来の香しい香りが漂ってきます。
木札がぶら下がっている木樽もありました。
この木樽は、クラウドファンディングで22,000円以上の支援があった方の名前が木札で記されています。
後ほどテイスティングで味わいますが、この木桶で造られた日本酒は、通常の日本酒よりも芳醇でありながら、思いもよらないほどスッキリとした綺麗な味と香りを感じました。
「昔の日本酒はどんなものだったのだろう。」という想いから、2010年には、木桶仕込みの酒造りを半世紀ぶりに一部復活させたそうです。
その後、樹脂製のサーマルタンク→鋼製のグリーンタンク→やぶた→ギャラリーと足を進めていきました。
蔵の中でギャラリーと呼ばれる渡り廊下には、今代司酒造の歴史を垣間見ることができます。
古い道具類や看板などが美しく陳列・展示されています。
200年以上も続く酒蔵にしかない魅力ですよね。
▼蒸留器
▼50円ワンコインの、お燗酒販売機
ギャラリーは照明による演出が美しく、インスタ映えする場所でした!
お待ちかね、テイスティングタイム!
先ほどの蔵見学で、約20分が経過。
残り20分でテイスティングです。
9代目蔵元・山本吉太郎さんの、
「うちの蔵はホワイト企業なので時間通りにテイスティング終了し店閉めます!」というブラックユーモア(°Д°)?のある会話のなかで、急いで飲みまくる!
無料試飲は、プラカップを受け取り、清酒と甘酒の2種類。
有料試飲は、500円(税込)で、陶器の盃を受け取り、蔵にあるほぼ全種類の酒と甘酒を試飲できました!
飲み放題な上、陶器の盃もお持ち帰りできるため、かなりお得!
もちろん私は有料試飲♡
全種類のテイスティングができるということは、自分好みのお酒が必ず1本は見つかります。
欲しいお酒が見つかる→買っちゃおう!という消費者の購買意欲に繋がりますよね。
蔵でしか販売していない限定の「酒粕プリン」は、すでに売り切れ!
食べたかったなぁ(;ω;) ←限定というフレーズに弱い人
今代司酒造、観光酒蔵から学んだこと
今代司酒造は、私が今まで見学した酒蔵と比較すると比較的コンパクトな酒蔵のように感じました。
しかし映画のロケ地、旅番組や情報番組、新聞、雑誌など、多くのメディアに取り上げられています。
2019年現在、1種類を除くほぼすべての酒において、麹米・掛米ともに新潟県産の酒造好適米を100%使用しているとのこと。
茨城県では高齢化社会と第一次産業の衰退により、酒蔵の日本酒製造量に対して茨城県産の酒米生産量が、充足できていない現状があります。
地酒を追求すればするほど全て地元の原材料で揃えたいところ。
そのためには、酒米の価格を適正価格で生産者が買い取ってもらえる仕組みが必要ですが、日本酒の価格も同時に上げていかなければ酒蔵が存続できません。
ワインの醸造よりもずっと難しい日本酒の価値を、私たち日本人のみならず海外の皆さんにも知っていただきたいですね。
日本酒はインバウンドを呼び込むキーワードでもあり、ガストロノミーツーリズムの核となれるコンテンツでもあります。
日本酒とその周囲にある食・風土・文化・伝統を知り体験へとつなぐ場を目指した新潟の観光酒蔵は、私の目指す茨城県北酒蔵めぐりと重なりました。
米どころ新潟の酒蔵ツーリズム、今後の茨城県北の酒蔵をタクシーでめぐる旅『SAKE MEGURI』でもアレンジしていきたいです♪
<酒蔵見学>
料金▶︎無料(テイスティングあり)
人数▶︎1名より見学可能(8名以上は予約必要*当日予約可能)
定休日▶︎年中無休(年末年始除く)
所要時間▶︎30~40分(見学+テイスティング)
見学時間(~7名)▶︎9:00 / 10:00 / 11:00 / 12:00 / 13:00 / 14:00 / 15:00 / 16:00
見学時間(8名~)▶︎9:30 / 10:30 / 11:30 / 12:30 / 13:30 / 14:30 / 15:30
♦︎関連記事♦︎
・JR新潟駅直結の日本酒ミュージアム「ぽんしゅ館」に行ってきました!
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今代司酒造株式会社
〒950-0074
新潟県新潟市中央区鏡が岡1番1号
TEL:025-245-0325
蔵売店営業時間:9:00-17:00
無料駐車場:30台、大型バス3台まで
JR新潟駅から徒歩約20分、タクシー約6分
www.imayotsukasa.com
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