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2018年6月に訪れた栃木県芳賀郡益子町の酒蔵「株式会社外池酒造店(とのいけしゅぞうてん / Tonoike Shuzouten)」へのサケメグリ(酒蔵めぐり)のレポートです!

 

外池酒造店の蔵のある “益子町” の文化

外池酒造店は、陶器で有名な “益子焼” のお膝元、栃木県芳賀郡益子町(ましこまち / Mashiko-town)にあります。

“益子焼(ましこやき)” は江戸時代末期、現在の茨城県笠間市の久野窯で修行した大塚啓三郎氏が1852年(嘉永5年)に窯を築いたことに始まったと言われています。

大塚氏は笠間で学んだ技術を活かすため、益子の優れた陶土を産出し、鉢、水甕、土瓶など台所用の日用道具を主に造ってきました。

江戸(現在の東京)という巨大な販売市場に近いことから、産地として名を馳せ、1855年には御用窯となり、その後 “益子焼” は大きく発展を遂げました。

鬼怒川の水運を利用して江戸に運んだそうです。

現在、窯元は約250軒、陶器店は約50軒。若手からベテランまで益子町に窯を構える陶芸家も多く、その作風は多種多様。春と秋には陶器市が開催されています。

栃木県は北関東の真ん中。西は群馬県、東は茨城県に挟まれています。

益子町は、栃木県の南東部に位置し、茨城県の筑西市、桜川市、笠間市からはそれぞれ直線距離で20km弱。

桜川市から一般道を北へ、車で約30分の場所にあります。

駐車場は蔵の玄関の道路挟んで反対側にあります。とても広いです!

 

東京方面から外池酒造店までのアクセスは、
車で北関東自動車道・真岡IC(もおかインターチェンジ)を降りて約20分。蔵までの所要時間は約2時間。

電車では、主に2パターンあります。
1)東京駅(JR上野東京ライン・宇都宮行)→小山駅(JR水戸線・友部行)→下館駅(真岡鐵道・茂木行)→益子駅
参考*2,500円弱、約3時間

2)東京駅→JR宇都宮駅→西口からバス乗車(関東自動車:45分乗車)→益子駅

高速バスもあり、秋葉原駅(関東やきものライナー)→益子駅。所要時間約2時間半。

益子駅からは徒歩15分で外池酒造店に到着します。
徒歩が辛い方は、タクシーの方が便利です。

私は今回、友人が車で連れて行ってくれたので、車で伺いました!
(やったー飲めるー٩( )و♪)

 

外池酒造店の歴史

外池酒造店は、酒蔵としては全国的にみて比較的新しい酒蔵さんです。
創業は1937年(昭和12年)。
現在の社長は3代目・外池茂樹氏。

初代社長の外池逸五郎氏は、栃木県宇都宮市桑島(現:石井町)の造り酒屋・外池荘五郎商店の5男として1904年(明治37年)に生まれました。

逸五郎氏の学校卒業後、家業の酒屋をお兄様と一緒に営み、その後に現在の外池酒造店を創業。

江戸時代の1829年(文政12年)、近江商人が栃木に酒蔵を創業したことが、外池酒造店創業のルーツ。

行商をしていた近江商人が米を買い、付加価値の高い酒に加工したことから始まったそうです。

創業当時の銘柄は「八千代鶴」。

現在の主要銘柄は『燦爛』(さんらん / Sanran)。

2015年からは、下野杜氏と南部杜氏の資格を持つ小野誠 杜氏が醸し出す酒造り。

外池酒造店は、全国新酒鑑評会、IWC(インターナショナルワインチャレンジ)、フランスのKuraMasterなど、国内外の数々のコンテストにおいて入賞する常連の酒蔵です。

その数、すでに40タイトル!

世界酒蔵ランキング2019では、第4位。

2020年現在での海外輸出国は、
アジアで台湾、香港、韓国、シンガポール、ベトナム、マレーシアの6カ国、
その他の地域へは、イギリス、オーストリア、フランス、イタリア、米国、カナダ、オーストラリアの7カ国の計13カ国へ出荷しています。

日本酒の銘柄は、『燦爛』の他に、2012年に「望bo:」、2019年に「外池 AUTHENTIC」ブランドを立ち上げました。

外池酒造店では、日本酒の他にも、お米を原料とした焼酎、リキュール、どぶろく、化粧品なども製造しています。

蔵見学中にも、海外のバイヤーの方が外池社長と商談しているのを見かけました。

海外にも大人気の『燦爛』の蔵見学。

想像以上に面白くてあっという間でした〜!

 

外池酒造店は年間7万人が訪れる観光酒蔵でした!

酒蔵見学の種類として、「一般的な酒蔵」「観光酒蔵」と私の中では区分しています。

「一般的な酒蔵」とは、小規模の酒蔵で蔵元のご自宅も同じ敷地内のある蔵。

「観光酒蔵」とは、醸造施設や蔵元の敷地とは別に、大勢の観光客を受け入れるスペースがある蔵、として定義しています。

私の地元、茨城県内の酒蔵は「一般的な酒蔵」がほとんど。

小ロットでお酒を醸造している蔵が多いのが特徴で、蔵元さんから直接ディープなお話を聞くことができるところが醍醐味!

一方、外池酒造店は「観光酒蔵」ですので、醸造の様子や現在使用されている機械を直接見ることはできません。

大型パネル、脱穀機や人力車など以前、酒米を運んでいた道具などの展示を見学しながら酒造りや酒蔵の歴史の説明を受けます。

現在、蔵見学には5つのコースがあります。

<個人向け>

1)スタンダードコース(無料)
2)スタンダードスタッフ案内コース(事前予約制/無料)
3)プレミアムスタッフ案内コース(事前予約制/有料)

<団体向け>

4)団体スタンダードコース(無料)
5)団体プレミアムコース(有料)

私は事前予約制の、2)で、4)のバスツアー旅行団体の方と同じ時間に参加しました。

(団体の方の到着が早かったため、見学がすでに始まっていた・・・!)

さて、外池酒造店の蔵見学で、私が最も印象的だったのは、こちらのガイドのおじいちゃん!

流暢な栃木弁?益子弁?で、酒造りの説明を絶妙な語りかけで展開していきます。

途中途中で、「質問あっけ?(質問ありますか?)」という茨城弁と同じイントネーションを真顔でいうので、クスッと笑ってしまう。

 

清酒『燦爛』に使用される主な酒米のお話や、精米によって削りとられた米粒の外側のタンパク質・脂肪分を含む米粉の行方など、とても丁寧にそして面白おかしく解説してくださいました。

淡々と説明されるよりも、「おじいちゃんオススメの燦爛、飲んでみたい!」と思わせる話力、圧巻です。

外池酒造店の酒造りは、毎年11月〜3月ですが、観光できるこのスペースは基本的に年中無休。

おじいちゃんガイドによる説明は約20〜30分程度。

それが終わると、併設されているショップで自由行動となります。

注*おじいちゃんと連呼してしまっておりますが、会長とかではないです…よね(°Д°)?

 

外池酒造店のカフェ併設の蔵元売店がオーセンティックでモダンな造り♪

売店の入口には、その季節のテーマとなっている日本酒がずらり。
6月は、父の日セットや夏酒が並びます。

左側には、たくさんの種類の冷酒がベストな温度で冷蔵庫に陳列。

そして、女性がお土産でいただいたら喜びそうな和巾着にオーロラ瓶の燦爛も❤︎

右奥へ入っていくと、雰囲気がガラリと変わり、益子焼のぐいのみギャラリーに

お酒ガチャガチャ

オーセンティックでモダンな蔵カフェが・・・ヽ(´▽`)/

酒粕てら(酒カステラ)、酒粕ソフトクリームを頬張る( ^ω^ )♪

 

そしてお待ちかねの日本酒試飲は、無料と有料があります。

有料のワンコイン500円の2種、いただきました!

どちらの日本酒も同じ条件の、『燦爛』大吟醸。
兵庫県産山田錦100%使用、精米歩合38%、アルコール度数18%。

A)緑色の瓶は、全国新酒鑑評会・金賞受賞酒。720mlで3,200円(税抜価格)。

B)黒色の瓶は、袋で搾った雫酒。720mlで6,500円(税抜価格)。

B)は、自然に滴り落ちた良質な大吟醸のみを斗瓶に集めた貴重で贅沢なお酒。

どちらも華やかな香りで、芳醇でまろやかな味わい。

A)は米の旨味の余韻が残り、B)はフィニッシュのキレがすっきりします。

『燦爛』は、全体的に、口に含んだときに舌を沿う柔らかいテイストが特徴です。
仕込水は敷地内の井戸から汲み上げている水を使用。テイストは軟水です。

清酒『燦爛』に使用される主な酒米は、
五百万石 Gohyakumangoku(栃木県益子産)
玉栄 Tamazakae(栃木県大田原産)-有機栽培米
吟ぎんが Gin-Ginga(岩手県花巻産)-外池酒造店の杜氏が栽培した米
山田錦 Yamanda-Nishiki(兵庫県産)-酒米の最高峰

茨城県で多く使われている五百万石も飲みくらべてみればよかったなぁと今更後悔( ;∀;)

茨城県内のサケメグリでももっと観光酒蔵できたらいいな〜と思いつつ、外池酒造店さんのカフェの余韻に浸っていた一行でした!

普段から観光客が多い地域の酒蔵見学、とても学びが多かったです。

この後も、栃木県の酒蔵見学が続きます。

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株式会社 外池酒造店
かぶしきがいしゃ とのいけしゅぞうてん
TONOIKE SHUZOUTEN Co.,LTD.

代表者:外池 茂樹
創立:1937年(昭和12年)10月
設立:1957年(昭和32年)10月
住所:〒321-4216 栃木県芳賀郡益子町大字塙333番地1
TEL:0285-72-0001(本社・醸造部・観光部)
FAX:0285-72-0003(本社・醸造部・観光部)
Web:https://tonoike.jp
営業時間:9:00-17:00(年中無休)
蔵見学:https://tonoike.jp/cms/visit/
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