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酒列磯前神社とは

『酒列磯前神社(さかつらいそさきじんじゃ)』は、茨城県ひたちなか市磯崎町にある神社。

平安時代に編纂された歴史書「文徳天皇実録」によると、西暦856年(斉衡3年・平安時代)12月29日、常陸国鹿島郡大洗の海岸に大名持命と少彦名命の二神が御降臨されたことにより創建されたといわれています。

同時期に現在の東茨城郡大洗町には「大洗磯前神社」が創建。

少彦名命(すくなひこなのみこと)を酒列磯前神社の主祭神に、大名持命(おおなもちのみこと)を大洗磯前神社の主祭神としてお祀りされ、二社で一つの兄弟神社となっています。

創建翌年の857年(天安元年)8月には官社(=国家祭祀の神社として)列せられ、

10月には「酒列磯前薬師菩薩明神」の神号を賜りました。

延喜の制では名神大社に、1885年(明治18年)4月には大洗磯前神社と共に国幣中社(=国司より幣帛を奉献した神社)に列されました。

また、1905年(昭和38年)に奈良の平城宮跡の発掘調査が行われた際、多量の木簡が出土した中に「常陸国那珂郡酒烈埼所生若海菜」と記された墨書文字が発見されました。

これは今から約1300年前の昔、酒列磯前神社に奉納したこの地方のわかめを天平文化の栄えた奈良の平城宮まで頒納されていたこと。

また遠いその昔より、酒列磯前神社の御神威が顕著であり、著名なお社として全国的な尊崇を集めていたことを物語っています。

 

酒列磯前神社の御神徳

太平洋のすぐ近く、港町の神社である酒列磯前神社の御神徳は3つ。

1)「病気平癒(医療・薬学の祖神)」

医師である少彦名命が持つ御神徳は、五穀繁栄・商売繁盛・海上安全・大漁万足・縁結び・知恵の神様等多くありますが、その中でも最も大きい御神徳が「病気平癒」。

古くから病に苦しむ多くの人々が病気平癒、健康長寿を祈願し、いまでも多くの病苦を悩む人々の味方になってくださる神様です。

2)「醸造発展(酒造・醸造の神様)」

また少彦名命は、お酒を造る術を考案された醸造の神としても、古くから崇められています。

「酒は百薬の長」(=適量の酒はどんな良薬よりも効果がある)といわれますが、中国の前漢の時代を記録している歴史書「漢書(かんじょ)」に語源がありました。

漢方の歴史と、副作用(二日酔い)がある点でもお酒と薬は、人々の憂いを癒す兄弟のようなものなのですね。

3)「健康長寿(温泉の神様)」

四国の愛媛県松山市に湧出する日本三古湯の一といわれる道後温泉の伝説には、少彦名命、大名持命が道後温泉で体を癒し、体調を回復するお話が登場します。

そのことから少彦名命は温泉の神様とも言われているそうです。

この3大御神徳から、日々の健康を願う方々におすすめの神社となっています。

私は、地元の茨城地酒をテーマにブログを書いているため、「酒列」という名前に惹かれて酒列磯前神社の参拝に参りました。

しかし近年では、「日本酒」「健康」「温泉」でご利益を受けたい方よりも、別の目的の方が多くいらっしゃるようです!

 

酒列磯前神社の見どころ

◇亀の石像

宝くじの高額当選者を出し続けている神社として人気の「酒列磯前神社」。

高額当選を狙うために神社がお勧めしているのが、神様にお願いするだけではなく、境内にある亀の頭をなでるというものです。

過去に高額当選された方が、縁起が良いものとして亀の石像を寄贈したものだそう。

なぜ亀かというと、氏子さんに漁師が多く、漁をしているとウミガメが網に入ることがあったそうです。

それはとても縁起がよく、吉兆だといわれているため、歴史と地域性を踏まえ、亀の石像になったとのこと。

とある商業施設の宝くじ売り場でご祈祷をしており、その売り場から高額当選がたくさん出ている。
(地元民ならあそこかな・・・とわかりますね、えぇ、たぶんもう少し北に車走らせたあのモールじゃないかな。)

ぜひその強運にあやかりたいですね。

宝くじ祈願の方法として、「神社の前で神様にお参りする→授与所で金運お守りを受ける→亀さんを撫でてご利益を得る」の順序を神社で推奨しておりますので訪問した際には、先に亀さんみつけても神様ファーストでお参りくださいませ。

 

◇参道の「樹叢(じゅそう)」と「海の見える鳥居」

通称「神秘の参道」と呼ばれる酒列磯前神社の参道は、300mの長さを有し、大きな一の鳥居と、異次元につながっていそうな深い緑のトンネルから始まります。

鳥居をくぐると、茨城県の指定天然記念物になっている樹齢300年を超える木々たちに囲まれ、厳かな雰囲気に包まれます。

常緑樹で構成されているため、一年中変わらない景観を楽しむことができます。

また、高台から海を見渡せる鳥居も、圧巻。

冬になると“さかつら椿(ヤブツバキ)”が綺麗に咲くので、2~3月のお参りもおすすめです。

お隣の水戸市ではちょうど「偕楽園の梅まつり」が開催されている時期なので、あわせて回っていただいても良いかもしれません。

 

酒列磯前神社へのアクセス

自動車でお越しの場合

東京駅八重洲口から約1時間40分です。

常磐自動車道を北に進み、友部ジャンクションで北関東自動車道・ひたちなか方面へ。

ひたち海浜公園ICで降りて、県道247号線を阿字ヶ浦方面に進み、T字路を右に進み県道6号線を直進すると右側に「酒列磯前神社」の大きな一の鳥居が見えてきます。

一の鳥居を左折し、奥まで進むと駐車場があります。
大型バス専用駐車場は5台、最大15台まで駐車できます。

 

おみやげに地元の茨城地酒を購入したい方は、近隣の大洗町にある「月の井酒造」さんへのご訪問をおすすめします。
直売所でしか購入できないお酒をGETできるかも。

 

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・創建795年、北茨城『花園神社』へいってきました!

 

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酒列磯前神社
さかつらいそさきじんじゃ
Sakatsura Isosaki -Shrine / -Jinja

創建:856年(斉衡3年)12月29日
住所:〒311-1201 茨城県ひたちなか市磯崎町4607-2
TEL:029-265-8220
FAX:029-265-9290
授与所開設時間:8:00-16:00
御祈願受付時間:9:00-15:00
Mailsakatsuraisosaki@air.ocn.ne.jp
Website:https://sakatura.org/
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