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愛友酒造の酒蔵見学

私が訪れたのは、2020年10月31日。

明日から酒造り開始!というタイミングにおじゃましました。

蔵を案内してくださったのは、理香子社長の御子息の兼平 貴之さん!
(と、横からついつい話に入ってきてくださる杜氏の尾林 明夫さん(о´`о))

昭和初期の蔵の造り。

精米は全量委託しているため精米機はなし。

使用酒米の主なラインナップは、

  • 山田錦(兵庫県産)大吟醸酒
  • 備前雄町(岡山県産) 純米大吟醸、純米吟醸
  • ひたち錦(茨城県産)特別純米
  • 五百万石 (潮来市産)(鹿島市産)が各半分
  • 一番星(潮来市産)普通酒、純米酒

で、このほか美山錦なども使用しています。

小さい桶で洗米し、天井にホースを備え付け、浸漬する機械(左3つ)へ。

浸漬されたお米は、ベルトコンベアですぐ近くにある和窯へ運び、1度に2トンのお米を炊きます。

蒸したお米は、放冷機で冷やした後、エアシューターで2階の麹室へ。

杜氏の尾林さんを筆頭に今季は理香子社長と貴之さんの3人で造ります。

蔵の中で最も印象的だったのは、この“通し柱”と書かれた杉の木の一本柱。

2階まで貫通したまっすぐ伸びる太い一本柱は、他の蔵ではお目見えしない珍しい構造。

タンク蔵はこの大黒柱6本で支えられており、大震災に耐えた柱は、すぐお隣である千葉県の香取神宮から切り出してきたもので、蔵元もなぜ香取神宮からなのかは不明のようです。

香取神宮と深い関わりのある鹿島神宮の御神酒を醸す、愛友酒造。歴史を辿れば、何か深い理由がでてきそうですね。

蔵まで車で連れてきてくれた友人が初めての蔵見学でしたので、特別に2階も拝見させていただきました!

所有するタンクは大小合わせてなんと150本。最大で4,000石造ることはできますが、現在は400石くらいを醸造。(飲む人増えたらたくさん造れますよー!)

醪はスターフィン(投入型冷却器)で冷やします。

2階から降りてすぐ下に、醪を搾るためのヤブタと佐瀬式の槽があります。

ここで世間話を30分くらいした後に、

外に出ると手作りの木製の道具がありました。

一番右の道具は「ヨクタガリ」といって麹をならす際に使用します。

茨城県の方言でも“ヨクタカリ”っていいますよね…? “欲張り”という意味ですが、たくさんの麹を手前に引き寄せることができるから名づけられたのだそうです。

右から2番目の小さいスプーンのような道具は、「カタナ」といって、麹室に入ってきた蒸米を切り分けるのに使用されます。結婚式のファーストバイトのしゃもじのようで可愛いですよね♪(そう思うのは私だけかな?)

 

愛友酒造の銘柄のご紹介

愛友酒造では、醸造量の半分を鑑評会等出品や店頭に多く並ぶ特定名称酒、残り半分は普通酒等で神社の御神酒や冠婚葬祭で使用されるお酒を造っています。

主な【銘柄】と一言コメントでご紹介すると、

【愛友】フラッグシップブランド
【友七】愛友酒造2代目から命名・本醸造辛口
【友寿】愛友酒造3代目から命名・純米吟醸
【八代目兼平本家】火入れ一度のみ。吟醸のフルーティーな香り。
【神の池】鹿島神宮 御手洗池 名水仕込
【鹿島立ち】鹿島神宮 御手洗池 名水仕込
【鹿嶋 神の道】あやめ蛍の里の湧水で作る無農薬米使用
【我は勝つ】アントラーズホームタウンDMOとのコラボ
【一月一日あいゆう初しぼり】元旦にしぼったお酒
【いたこ囃子】6-8月*季節限定酒
【ひやおろし】*季節限定酒

そのほかに日本酒は【あやめの里】【嫁入り舟】【潮来】【卜伝】【夢のしずく】【ほたるの雫】。

なめがたファーマーズヴィレッジ産と八郷産の「白加賀」梅を使用した【梅酒】など多彩な銘柄が並びます。

 

3代目・友寿(ともじゅ)のお父さんが2代目・友七(ともしち)。
愛友酒造の兼平家では代々、男の子が生まれると「友」を付ける家系であったそうです。

たくさんの銘柄があるなか、社名の【愛友】とならび【友寿】は愛友酒造の中の看板商品。

29年前の発売以来、同じ農家さんに潮来市産米の五百万石を生産委託し造ってきた純米吟醸【友寿】は、スッキリとした香りと昔ながらの味わいが特徴で、今もたくさんの方に愛飲されています。

愛友酒造のイメージカラーの赤を基調にしたラベルに、29年間手作業で瓶首に稲穂がつけられています。

水は、地元「大生(おおう)神社」の湧水と同じ水脈の井戸水「思井戸」を使用して酒を醸しており、“地元のものを使って、少しでも地域に還元したい”と理香子社長は話しておりました。

さてと・・・いつまでも話しててもなんだから、唎酒どうぞ!ということで、直売所内の唎酒コーナーで4種類唎酒させていただきました♪

 

愛友酒造 直売コーナーでの唎酒♪

写真左から、

1)ひやおろし<ピュア茨城>

茨城県の水、米(ひたち錦)、酵母(協会10号)を使用した特別純米酒。
尾林杜氏、オススメの一本。
ひやおろしは一般的に円熟味のある旨味が乗った酒と表現されることが多いですが、愛友のひやおろしは、穏やかさのなかにさっぱりドライな感じ。

2)愛友 純米しぼりたて 本生原酒

潮来市産の食用米「一番星」を100%使用した純米無濾過本生原酒。
協会10号酵母使用、ほのかなお米の香りと甘味が特徴的なお酒。
本生原酒でAlc17-18%ですが、さわやかでフレッシュな飲み心地。
私はこの一番星の火入れ酒と比較したくて購入!

3)愛友 純米大吟醸

岡山県産の「備前雄町」、M310酵母を使用。
一言でいうと淡麗旨口。
さわやかな黄桃のような香り、うっすらした酸、旨味とコクあり、切れ味はドライ。
常温と冷酒の間くらいの温度(花冷え)くらいで飲むとより特徴が出やすいかも。
温度帯や開栓後の日数で味わいが様々な色合いを見せてくれそうな一本でした。

4)愛友 大吟醸

兵庫県産の「山田錦」、M310酵母を使用。
38%精米、低温発酵で大吟醸を仕込みます。
関東信越国税局酒類鑑評会(吟醸の部)で「優秀賞」を受賞。
華やかな香りに上品な味わいですが、やはり愛友らしい淡麗のすっきり感。
これを試飲でいただけたのは特別かも…尾林さんありがとうございます♪
愛友ブランドで最高峰のお酒ですので、購入銘柄に迷ったときは大吟醸がおすすめです。

創業者の精神でもある四海皆兄弟から、世界中の人々が兄弟のように親しいことを願う思いは、現在も受け継がれていらっしゃるなと感じたのは、理香子社長はじめ貴之さん、尾林さん、みなさんとても楽しくて親しみやすいお人柄であるということ。

蔵見学初体験でお酒の飲めない友人も、「職人さんって厳しい方だと思っていた。酒蔵さんってこんなに打ち解けて気さくな方々とは…!」ととても楽しそうに話しておりました。

私たちが蔵の直売コーナーで唎酒やお話している30分程度の時間に、数組のお客様が訪問しましたが、愛友の皆さんと話していてしばらく帰らない…笑。それほど居心地の良い場所なのでしょう。

直売コーナーも女性社長ならではの可愛いものがたくさんありました♡
SAKE BAGのタグは理香子社長自らチクチク手縫いされているのです。
 

現在のコロナ禍により、国内売上や団体旅行客の酒蔵見学、20年近く取り組んできた米国への輸出が減少してしまったそうです。

蔵の直売所での購入ですと数多くの銘柄に会えますが、オンラインショップでも購入できますのでぜひ♪

それでは!

→前編は:【鹿行酒蔵見学】愛友酒造株式会社をご紹介いたします!|茨城県潮来市

p.s.
帰り際に理香子社長から大吟醸ドーナツいただいちゃいました♪
お酒がしっとり染みていて美味しかった〜♡

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愛友酒造株式会社
AIYU Shuzo Co. Ltd.
代表取締役:兼平 理香子(Rikako Kanehira)
創業:1804年(文化元年)
設立:1958年(昭和33年)5月1日
住所:〒311-2421 茨城県潮来市辻205
TEL:0299-62-2234
FAX:0299-62-2250
Web:http://aiyu-sake.jp
蔵見学:無料(30-40分)、直売所で唎酒可
見学予約:団体のみ要予約。(個人は予約不要)
営業時間:9:00-17:00(年中無休)
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