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純茨城の酒『ピュア茨城』とは

『ピュア茨城(ぴゅあいばらき/Pure IBARAKI)』とは、
茨城県初の酒造好適米「ひたち錦」と
茨城県産の「酵母」を使い醸造された日本酒のことです。

茨城県産酵母である「小川酵母」「M310」「ひたち酵母」に加え、種麹菌を茨城県産「丸福もやし」にこだわるなど、ピュア茨城を醸造する酒蔵がそれぞれ造りたいお酒をイメージして選択します。

「米」「酵母」「水」という酒造りの原料を茨城県産で統一し、それ以外は造り手の技により個性を競い合い、各蔵オリジナルの純粋な“IBARAKI SAKE”を味わえるのが、この『ピュア茨城』シリーズのお酒となっています。

いばらきをぎゅぎゅっとつめこんだ、
イバラキの、イバラキによる、イバラキのためのお酒。

それが、『ピュア茨城』なのです。

茨城県の地酒のイメージアップとブランド力向上を目指して、2003年に茨城県酒造組合が中心となり始まった企画。

茨城県酒造組合は、茨城県や筑波大学と産学官連携で推進してきたこの企画は、「県内の各酒蔵に地産地消の考えを浸透させ、県産日本酒のブランド力向上に大きな影響を与えた」(引用元:産業レポート「茨城県の日本酒による地域活性化について」)

・・・とされておりますが、残念ながら茨城県民全体には十分に浸透していない気がするのは私だけではないでしょう。

筑西市にある主要銘柄【来福】で有名な来福酒造株式会社が、茨城県から委託を受けて最初の試験醸造・販売を行いました。

それから早17年が経過しておりますが(私もまだ成人していなかった!)、『ピュア茨城』だから買おう!と思う人たちは根っからの地元愛あふれる酒好きおじさまが大多数なのではないかと思います。

そういえば2003年は、偶然にも酒屋さんでアルバイトしていましたが、『ピュア茨城』の日本酒を陳列した記憶が全くございませんm(_ _)m

硬い米の部類に入る茨城県の酒造好適米「ひたち錦」を扱うのは、当初とても苦悩したというお話を数名の蔵元さんからお聞きしたことがあります。

そんな中でも、茨城県の地酒をPRするため、『ピュア茨城』の造りを長年研究・醸造している酒蔵さんが多数おります。

『ピュア茨城』の日本酒は、茨城県酒造組合に所属するすべての蔵元が参加しているわけではなく、任意参加となっています。

 

『ピュア茨城』参加酒蔵

茨城県酒造組合ホームページに記載のある『ピュア茨城』参加酒蔵に、その蔵の【主要銘柄】と、Hiroko調べ*のピュア茨城銘柄を記載しました。
(*2019年調べです。抜け漏れあるかもしれませんがご了承ください。★=県北地域。)

岡部合名会社【松盛】★→蔵なま、純米吟醸 ひたち錦、ピュア生純米、純米 ひたち錦
檜山酒造株式会社【千姫】★→千姫
合資会社井坂酒造店【日乃出鶴】★→特別純米 蔵なま、特別純米「里美」
合資会社椎名酒造店【富久心】★→特別純米 蔵なま
森島酒造株式会社【富士大観】★→無ろ過特別純米生原酒 しずく、特別純米生酒、特別純米酒
株式会社家久長本店【家久長】★→純米 霊水八溝
根本酒造株式会社【久慈の山】★→純米酒
吉久保酒造株式会社【一品】→蔵なま、特別純米酒
株式会社月の井酒造店【月の井】→純米吟醸 蔵なま、純米吟醸 ひやおろし
明利酒類株式会社【副将軍】→特別純米 蔵なま
木内酒造合資会社【菊盛】→「風と水」純米大吟醸、「風と水」純米酒 秋あがり
磯蔵酒造有限会社【稲里】→特別純米 蔵なま
合資会社廣瀬商店【白菊】→特別純米酒 しずく、特別純米酒 なま
稲葉酒造場【男女川】→蔵なま
合資会社浦里酒造店【霧筑波】→しずく、蔵なま、特別純米 秋あがり 生貯
石岡酒造株式会社【筑波】→特別純米 蔵なま、特別純米 ひやおろし
村井醸造株式会社【公明】→「こうめい」特別純米酒
株式会社西岡本店【花の井】→特別純米
株式会社武勇【武勇】→特別純米 蔵なま
野村醸造株式会社【紬美人】→蔵なま、火入れ酒
愛友酒造株式会社【愛友】→蔵なま
青木酒造株式会社【御慶事】→純米吟醸 蔵なま、特別純米 蔵なま
萩原酒造株式会社【徳正宗】→純米吟醸 蔵なま

茨城県産オリジナル酒造好適米である「ひたち錦」の味わいがダイレクトに出やすい“特別純米”などの純米系、そして出来立てフレッシュな時期に味わえる“蔵なま”として提供している酒蔵さんが多いですね^^

 

茨城がたっぷり詰まった地酒『ピュア茨城』の見極め方

『ピュア茨城』の日本酒かどうか見極めるには、わかりやすく次の2つの方法があります。

1)『ピュア茨城』シール

正面のラベル上部に貼ってある青色『ピュア茨城』シール!

2)ボトルの首にかけられたネックタグ

そして、『純茨城の酒』と書かれたボトルのネックタグ!
タグはクラフト紙、紐の部分が藁っぽい仕様になっています。

©︎稲葉酒造HP

『ピュア茨城』の味わいの特徴

前回の記事でご紹介した「ひたち錦」の味わいが、そのまま『ピュア茨城』の味わいになります。

一般的には、

  • 透明感が高く
  • すっきりとした軽快感
  • キレのあるフィニッシュ

という特徴に集約されます。

これが、無ろ過生原酒であれば「深い旨み」が出てきたり、火入れして寝かせたお酒であれば「滑らかな口当たり」「ふくらみのある味わい」にもなったりします。

「米」「酵母」「水」という酒造りの原料だけではなく、温度やフィルトレーション、保存期間等により茨城地酒の嗜み方もあって面白いですよね^^

『ピュア茨城』しばりで唎酒するのも面白いかもしれません♪

『ピュア茨城』が誕生した当初は、硬質なお米であるひたち錦の特性から、味のりの薄さが指摘されたこともあったそうです。

誕生から十数年を経て米質を使いこなす各蔵の技術も向上し、使い慣れてきたこともあって、蔵ごとの個性が際立ってきた『ピュア茨城』。

茨城っぽさが滲み出る『ピュア茨城』。
茨城県に立ち寄った際のお土産として選んでもらえるといいな(´∀`c)

オンラインショップでも購入できるかも。
Recommendedをご覧ください。

では!

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