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山中酒造店の歴史、酒造りの特徴、清酒【一人娘】を記した前編「株式会社山中酒造店をご紹介いたします!」からの続編です。

 

山中酒造店のある常総市の歴史と周辺環境

山中酒造店の蔵の住所は、常総市新石下(じょうそうし しんいしげ)という場所にあります。

かつて結城郡石下町として存在し、2006年1月1日の合併により水海道市に編入。その同日に、水海道市も含めて常総市となりました。

茨城県つくば市、つくばみらい市、下妻市、守谷市、坂東市、結城郡八千代町、千葉県野田市と隣接している常総市は、江戸末期以降「鬼怒川の水は尽きるとも、その富は尽くることなし」と称され、鬼怒川の河川水運によって発展。

昭和後期以降は、つくば市をはじめ隣接都市の発展とは裏腹に、街は衰退していきましたが、常総市でも鬼怒川沿い旧結城郡石下町のエリアの織物の発祥は、遠く古代に遡ります。

937年「国宝将門記」に絹反物の記述があるように、古くから麻・絹・綿の織物が盛んな場所で、絣(かすり)に特徴のある「いしげ結城紬」の伝統を継承しようと、新石下に所在する茨城県結城郡織物協同組合がその役割を担っています。

©︎茨城県結城郡織物協同組合

茨城県結城郡織物協同組合から西へ徒歩10分、関東鉄道常総線・石下駅の線路を越えた先に山中酒造店はあります。

 

山中酒造店へのアクセス

山中酒造店へは、最寄駅から徒歩約5分のため、試飲を希望される場合には電車での訪問がオススメです。

東京方面からお越しの場合、

●電車
関東鉄道常総線 石下駅より 徒歩約5分。
東京駅→(JR山手線内回り/JR京浜東北・根岸線)→秋葉原駅→(TXつくばエクスプレス)→守谷駅→(関東鉄道常総線)→石下駅
乗換2回の場合、所要時間は約1時間15分、料金は片道約1,800円です。

石下駅西口から出てまっすぐ歩いていき、2つ目の信号「石下駅入口」の交差点を左折。357線(谷和原筑西線)沿いに進んでいくと右手に山中酒造店があります。

●自動車
常磐自動車道 谷和原ICより 車で30分。
東京駅から約60km。混雑しなければ東京駅周辺からの所要時間は約1時間20分です。

蔵の目の前の通りの斜向かいに専用駐車場があります。石毛稲荷神社の鳥居のすぐ隣です。

山中酒造店の蔵敷地内と直売所は併設されています。

直売所の左奥に進むと、鬼怒川を望むことができ、

山中酒造店の庭には大きな欅の木と煙突が高く聳え立ちます。

直売所には、清酒【一人娘】の特定名称酒のほか、濃厚仕立ての甘酒(ノンアルコール)、本醸造酒を使用した日本酒ケーキ、一人娘の酒粕と瀬戸内海の海塩をフリーズドライした酒粕塩などが販売されています。

一人娘の主力品は酒販店でも購入できますが、蔵内でしかほとんど見かけない商品もありますので、マイベスト一人娘を見つけたい方は、ぜひ直売所に一度訪れてみてください。

 

清酒「一人娘」のテイスティング

さてお待ちかね、試飲でいただいた【一人娘】のテイスティングコメントを書いてみました!

写真左から、

1)【一人娘】特別純米酒 ワイン酵母仕込み

茨城県産米・ひたち錦100%使用。精米歩合55%。アルコール度数11%の低アルコール純米酒。ラベルには「軽やかな酸味と柔らかな口当たりが特徴」と記載されていますが、非常に酸が高い印象を受けました。甘酸っぱい。日本酒度-23ですが甘さは強い酸味ですっきりしています。

青リンゴ、ワイン用白葡萄、キウイフルーツ、パイナップルのような苦味が少なく甘酸っぱい果実を入れたサングリアを造ったら美味しそう。

2)【一人娘】特別本醸造「さやか」

茨城県産米・ゆめひたちを使用。精米歩合60%。アルコール度数15〜16%、日本酒度+8。辛口のすっきりしたお酒。さわやかな味わいから「さやか」と名付けられたそうです。(山中さんのお嬢様が”さやか”さんとおっしゃられるのかと思ったら違いました(*’▽’*))

中部41号とキヌヒカリを交配して作られた飯米のゆめひたちの特徴がそのまま反映された、さっぱり爽やかな後味です。

3)【一人娘】にごり酒

茨城県産米と他県の飯米・ひとめぼれを使用。精米歩合70%。アルコール度数14〜15%、日本酒度+4。すっきりとしたうすにごり酒。旨味の芽はちょっと奥の方にありそうですが、インパクトはそこまでないです。スルスルと飲める日常酒。塩でまぶしたベーコンアスパラガスとペアリング合いそう♪県内、国内でほとんど見かけないですが、その分海外に輸出されています。

4)【一人娘】純米酒「扇」

茨城県産米と他県の一般米を使用。精米歩合70%。アルコール度数15〜16%、日本酒度+2。コクのあるボディのしっかりしたタイプのお酒。滑らかな口当たりです。飲むなら燗酒がオススメです。

扇を持った和装美人がラベルになった1本で、日本酒の味わいから柔和だけれど芯のある女性をイメージして造ったのでしょうか、妄想が膨らみます。

 

その他、【一人娘】純米大吟醸 中取り原酒も特別にいただいちゃいました!


©︎山中酒造店

兵庫県産米・山田錦100%使用。精米歩合40%。アルコール度数17.1%、日本酒度+16。冷温〜常温が適温です。しぼりのちょうど中盤「なかどり」と呼ばれるタイミングで出てくるお酒のことで、透明感があり香味とバランスが取れた一番美味しい部分。その味わいがダイレクトに伝わる原酒で瓶詰めしています。

毎年限定60本の希少な商品で、720mlで5,500円の高級品です。

 

山中酒造店【一人娘】まとめ

山中酒造店の日本酒【一人娘】は、総じて口当たり柔らかでキリッとした淡麗辛口酒。

味わいは、旨味よりも淡白の印象が強いため、塩味の利いた白肴、山菜の水煮が一般的に外さないマリアージュ。

私が地元の食と合わせるならば霞ヶ浦のシラウオの天ぷらを抹茶塩か生で踊り食いがベストペアリングです。

いばらき地酒、本当に多種多様な個性ある酒蔵・造り手さんが多く、日本経済新聞「私の履歴書」でドラマが描けるくらいの内容の濃さ。

日本酒とは、地酒とは、その味わいだけでなく、味わいの先にある造り手の想いに触れる旅。

地元茨城を幾度も離れた私が、その楽しさを味わい尽くす日々をこのブログを通じてこれからもたくさんの方に感じていただけたら嬉しいです。

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「株式会社山中酒造店をご紹介いたします!」

 

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株式会社 山中酒造店
かぶしきがいしゃ やまなかしゅぞうてん
YAMANAKA Shuzo Co. Ltd.
代表取締役:山中 直次郎
創業:1805年(文化2年)
設立:1953年(昭和28年)
住所:〒300-2706 茨城県常総市新石下187
TEL:0297-42-2004
Web:https://hitorimusume.co.jp
蔵見学:事前予約制。日曜定休。
営業時間:
【本社】 9:00-17:00(月~金)
【直売所】9:00-17:30(月~金)10:00-17:00(土日祝)
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