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————ブログ後編・旅スケジュール————
16:30~  ウエルカムドリンク
17:00~  ディナースタート
19:30~  ディナー終了(予定)、バスで五浦出発
20:00頃  JR常磐線磯原駅着、解散

 

岡倉天心の遺跡をご紹介した前編のブログに引き続き、今回はこの旅のメインである県北(けんぽく)5名のシェフによるフュージョンディナーを後編としてご紹介いたします。

天心遺跡から会場の茨城天心記念五浦美術館までは、車で5分弱、徒歩では10分ほどで到着します。

限定20名・一夜限りの特別なDINNERは、工事のため休館中の茨城県天心記念五浦美術館を特別貸切での開催となりました。

 

岡倉天心「茶の本」fusion DINNER オープニングセレモニー

バスで到着すると、まずはエントランスの見える月魂の池(Gekkon pond)前で、ウェルカムドリンクをいただきました。

県北でこのボルドー・クレールやラディッシュレッドに近い発色の良いワインってないよね・・・とグラスに顔を近づけてみると、これは・・・一瞬でわかりました。

常陸太田市の酒蔵・合名会社井坂酒造店の日本酒、「日乃出鶴 “古代さけ 紫しきぶ”」であることに🍷✨

茨城県の古代米を使用し、ワインやブランデーを思わせるようなまろやかな甘みと酸味がほどよいバランス。

今回は、特別にスパークリング酒に変身して提供されました。

日立市出身のソプラノ歌手と、北茨城市出身のピアニストの演奏で、スタート。

 

岡倉天心「茶の本」fusion DINNER メニューとペアリング

感動をお伝えしたいのでとても長くなります♪

県北の6市町をイメージした前菜から始まり、ドリンクは地元県北の日本酒・ビールとノンアルコールのペアリング。

アミューズから順にご紹介いたします。

前菜【六角堂〜県北6市町をイメージして〜】

<大子町> 奥久慈茄子の鰹衣におひしょ
<北茨城市> 太刀魚とあん肝のミルフィーユ蒸し
<高萩市> 高萩フルーツほおずきのフリット
<日立市> 常陸牛のブレザオラ
<常陸太田市> 常陸太田けんちんそばの再構築
<常陸大宮市> フォアグラの生キャラメルと多田錦柚子チョコレート

お料理を演出したのは、日本庭園や日本画の様式のひとつである「枯山水」。

白色小粒は常陸太田市の大理石を使用。

小さな白色の小石が、会場となっている五浦の海を表し、県北地域の山海一体を示す物語をイメージしたそうです。

このイメージに、六角堂を模た透明アクリル皿をのせ、ガストロノミーディナーの柱を担う県北6つの宝石のアミューズが5名のシェフにより彩られました。

お食事は、一番上の奥久慈茄子から時計回りにいただきます。

さっぱりしたものから味わいの濃いものへ。

フルーツほおずきをフリットにすると自然な甘味が増して美味しい…。
(皮まで頬張ってしまい、苦いと話していたのはここだけの話…笑。)

けんちんそばの再構築では、ジュレになったおつゆと、ういろうのような柔らかさのぷるぷるなそばを一口でいただく新しいスタイル。

ペアリングは、
<ビール>「やみぞ森林ビール(やみぞもりのびーる)」大子ブルワリー(久慈郡大子町)
・白い花や柑橘系果物の皮の香りのする「ヴァイツェン」
・コーヒーの香ばしさやわずかな苦味のある「ラオホ」の2種類

<ノンアルコール>りんご「ふじ」×奥久慈りんごサイダー×白ぶどうビネガー
・りんご「ふじ」:黒田りんご園・大子町
・奥久慈りんごサイダー:大子町特産品流通公社・大子町
・ペンタス(赤い花)、赤オゼイユ(食用リーフ):柴田農園・高萩市

 

御椀【椀の三段階〜海と山と己との出会い〜】

つぶ貝真薯、六角堂人参、たもぎ茸、花びら茸、印元豆、白髪葱、満月柚子、昆布と鰹出汁
*小林康昭シェフ(山田屋旅館)

茶の本の第二章、茶の三段階から着想した御椀料理「椀の三段階~海と山と己との出会い」。

岡倉天心が思想にふけた五浦海岸の景色を表現した御椀は、「様々な思想にふけた岡倉天心の精神に寄り添っていただく一品に仕上げました。」と小林シェフは語ります。

また、つぶ貝の貝殻をお盆に載せ、貝殻に耳を近づけることで波の音を感じるというサプライズ演出でした。

<日本酒・ノンアルコール>出汁と素材そのものを味わってほしいためペアリングはなし
・椎名酒造店(日立市)の敷地内に湧き出る柔らかで口当たりのよい湧水

 

野菜料理【常陸の秋の散歩道】

毛ガニと常陸野菜たち、椎茸、蓮根、栗、薩摩芋、牛蒡、蕪、銀杏(大久保鹿嶋神社)
*原田広美シェフ(うのしまヴィラ)

蟹真薯や常陸野菜をゴマのディップでいただきました。

女性のシェフらしい、女性好みのソースと素材そのものを味わうディッシュ。

器も銀杏並木を歩いているような秋の気分に浸りました。

ペアリングは、栗とノンアルコールドリンクが最高にマッチ♪

お料理全体とのペアリングは、地元日本晴を使用した「松盛 純米酒 ひやおろし」と、銀杏のような苦味あるものは、やみぞ森林ビールのヴァイツェンとのほうが合うかも〜(´ε` )

<日本酒>常陸太田市・岡部合名会社「松盛(まつざかり)純米吟醸無濾過生原酒」
・常陸太田市産「美山錦」を使用

<ノンアルコール>常陸青龍×レモングラス×コブミカン
・幻のぶどう「常陸青龍」ジュース:武藤観光農園・常陸太田市
・オキザリス(食用リーフ):柴田農園・高萩市

 

魚料理【波の音】

北茨城漁港産鮮魚のフリット
久慈浜産伊勢海老とアワビのコンフィ
里川カボチャのフォカッチャ
*佐藤協壱シェフ(クチーナノルドいばらき)

魚料理は、岡倉天心が趣味で造っていた船に、北茨城漁港で採れたアカムツのフリット、日立市・久慈浜産の伊勢海老とアワビのコンフィを乗せたひと品。

伊勢海老ソースの緑色の部分は、イタリアンパセリをオイルでソース状に。白いカプチーノ部分は、天心が岸壁で波に抱かれるイメージをお料理に表現したそうです。

赤からし水菜は、きっと、常陸太田市の木の里農園さんのかな?と想像しつつ。

里川カボチャのフォカッチャは、塩味きいていて濃いめ。

その一方で、伊勢海老のソースは、優しく甘めでしたので、日本酒のペアリングは、ここではオープニングに提供された「古代さけ 紫しきぶ」のほうがベストペアリングかな、と思いました。

その代わり、富久心 蔵なまスパークリングをオープニングで飲んでみたいな。

<日本酒>日立市・椎名酒造店「富久心(ふくごころ) 蔵なま」
・茨城県産「ひたち錦」を使用

<ノンアルコール>世界一の手もみ茶×Madame由香の自家製焙煎
・世界一の手もみ茶 2017*:小室園・大子町
*2017年の世界緑茶コンテストで最高金賞を受賞

お茶はとても渋かったのですがキレが良いので、甲殻類がふんだんに使用されるビスクなどの濃厚な魚料理ともあいそう。ただ、冷えたお茶だと苦味が増してしまいソースとのキレが悪くなるので、暖かいお茶と合わせるのがベストかな。

 

肉料理【シンクロニシティ〜意味のある偶然の一致〜】

奥久慈軍鶏のバロティーヌ、地元香茸のソース、軍鶏のレバームース添え、卵黄のソース
*藤良樹シェフ(雪村庵)

奥久慈軍鶏の胸肉、もも肉、そして骨まで存分に使ったバロティーヌ。

お肉の上に添えられているローズピンクのお花は、らっきょうのお花。黄色のお花は、六角堂のお花なのだそう。

メニューには書かれていませんでしたが、レバームースの下にはこっそり納豆ペーストが!

イベントの後で、藤シェフに伺ったところ、常陸太田市・金砂郷食品さんの納豆品種「豆の香(まめのか)」を使ったピューレが敷いてあったそうです!

豆乃香は、納豆の風味はそのままに独特の匂いと粘りを抑えられたもの。

レバー×納豆×純米酒の熱燗。
地元香茸のソース×レバー×シナモン。
とても相性の良い組み合わせでした!
ここでの「日乃出鶴 純米酒」は、ぬる燗ではなく熱燗か常温でぜひ。
(お隣の席の方が徳利で3杯おかわりしてました。)

<日本酒>常陸太田市・井坂酒造店「日乃出鶴(ひのでつる) 純米酒」の燗酒
・井坂酒造店の蔵がある常陸太田市・里美地区の契約酒米「美山錦」を使用

<ノンアルコール>なつはぜ果汁×シナモン×黒胡椒
・なつはぜ果汁:そめや農園・大子町
・黄色マリーゴールド(食べられます):柴田農園・高萩市

 

御飯【花びらのどぶ汁雑炊リゾット】

大津港産のあんこう、あんこうの真空フライチップ
*前田賢一シェフ(食彩 太信)

西京味噌を使用したあんこうのリゾツト。

リゾット下の卵黄と「日乃出鶴 純米酒 」燗冷ましがベストペアリング。

ここで提供された日本酒は「富久心 大吟醸」でしたが、辛くて喧嘩してしまいそうな大吟醸は、リゾットよりも御椀とのほうが相性よさそう^^

大子産米サイダーのノンアルコールドリンクは、ローズマリーの香りが心地よく、ほどよい甘さとキレ、ずっと飲んでいたい大人のカクテルのようで、今日一番の最高のドリンクでした♡

<日本酒>日立市・椎名酒造店「富久心(ふくごころ)」大吟醸
<ノンアルコール>大子産米サイダー×柚子×ローズマリー
・大子産米サイダー:大子町特産品流通公社・大子町
・柚子:地元の柚子・常陸大宮市
・ローズマリー:柴田農園・高萩市

 

fusion デザート【雪】

奥久慈大子リンゴのミルフィーユ
里美ヨーグルトと十王の日本蜜蜂のジェラート
*雪村庵&クチーナノルドいばらき

高徳(こうとく)という幻のりんご、雪村庵の自家製のマスタードでのミルフィーユ。
そして、お皿全体にあしらわれた里美ジェラートは、五浦の波の美しさを表現。

<日本酒・ノンアルコール>ペアリングなし

 

お茶の御供【娘来たの餡子トリュフ】

常陸太田在来小豆「娘来た」
*うのしまヴィラ

“嫁に行った娘が里帰りで家に来てから用意しても、直ぐやわらかく煮えるから”との由来から名付けられた小豆「娘来た」のトリュフ。

<ノンアルコール>かぶせ茶 2020
・大子奥久慈茶 かぶせ茶 新茶 2020年「コンサート」:高見園・大子町

 

茨城県 県北振興局 主催の「茨城県北ガストロノミー」プロジェクトの集大成であった今回のイベントは、限定20名の特別ディナー。

県北の5人のシェフが織りなす、岡倉天心の世界を彷彿とさせるお料理の数々に心打たれた幸せなひと時でした。

ひさしぶりにお会いしたシェフの皆さんと和気藹々しながら観て食べて美味しいお料理を堪能しました♪

特に雪村庵のマダムがペアリングしたノンアルコールドリンクは、単体でも美しく感動する美味しさで幸せな気分になりました♡

日本酒は・・・美味しかったけど、ペアリングや温度帯など突っ込みたいところ満載。
私が提案したかったな・・・(ω )

それと、シェフの声は聞こえましたが、何をお話しされているのかほとんど聞き取れませんでした😭
技術さん、次回は音響チェックよろしくお願いしますm(_ _)m

帰りのお土産には、大子町名産の漆仕上げのお箸とパンフレットをいただきました。
次の旅行のきっかけになりますよね♪

 

 

茨城県北ガストロノミー シェフのお店のご紹介

写真右から、

【日立・太田尻海岸 うのしまヴィラ】
シェフ:原田 広美さん
〒317-0052 日立市東滑川町5-10-1
TEL:0294-42-4404
https://unoshima-villa.com/

【cucina NORD IBARAKI (クチーナノルド いばらき)】
シェフ:佐藤 協壱さん
〒316-0006 日立市末広町2-1-32
TEL:0294-32-0369
http://www.nord-ibaraki.jp/

【雪村庵(せっそんあん】
シェフ:藤 良樹さん
〒319-2131 常陸大宮市下村田150-1
TEL:0295-53-0330
https://sessonan.jp/

【横川温泉 元湯 山田屋旅館】
シェフ:小林 康昭さん
〒311-0506 常陸太田市折橋町1409
TEL:0294-82-2236
https://www.motoyu-yamadaya.jp/

【食彩 太信(だいしん)】
シェフ:前田 賢一さん
〒319-1704 北茨城市大津町北町2-5-18
TEL:0293-46-5511
https://www.daisin.info/

シェフのほか、お久しぶりにお会いしたシェフの奥様やオーナーさんにもお声がけいただいて、クールな演出なのにとても心の温かくなった1日でした♡

県北地域へご訪問の際には、みなさまを温かく迎えてくださるこちらのレストラン・旅館へご予約、お立ち寄りください♪

それでは!

 

 

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茨城県天心記念五浦美術館
Tenshin Memorial Museum of Art, IBARAKI
住所:〒319-1703 茨城県北茨城市大津町椿2083
電話:0293-46-5311
URL:http://www.tenshin.museum.ibk.ed.jp/
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日休館)
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
※詳細は上記URLよりご確認ください。
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