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2018年9月24日に酒蔵見学に訪れた際のレポート記事になります!
(最初に訪れたのは2017年9月29日。)

→前回の森島酒造のご紹介記事についてはこちら

 

森島酒造までの道のりと川尻町の由来

森島酒造株式会社は、茨城県日立市の中でも北東側の海沿いに位置し、茨城県では最も海に近い酒蔵です。

住所は、茨城県日立市川尻町。

東京駅からJR特急ひたち仙台方面に乗車し、日立駅で降車。
JR常磐線 日立駅から乗り換え、日立駅→小木津駅→十王駅と2駅で到着します。
JR常磐線 十王駅(旧 川尻駅)からは、南東方面にタクシーで10分弱の場所にあります。

所要時間は、電車とタクシーでトータル約2時間です。

森島酒造のある十王駅周辺は、もともと川尻町含む日立市エリアと、多賀郡十王町エリアが統合された場所。

以前は、日立市の北側を流れる十王川(じゅうおうがわ / Jūō river)を境に、茨城県多賀郡十王町と日立市で分かれていたそうです。(祖父談)

今から16年前の2004年に多賀郡十王町が日立市に編入されました。

森島酒造のある川尻町は、十王川の川のお尻🍑のほうにあるため、このネーミングになったのかなーと。

さて、森島酒造を訪れるには十王駅からタクシーが最も近いですが、駅周辺の居酒屋さんが少ないため、帰りは日立駅まで戻って一杯がオススメです!

森島酒造からJR常磐線 日立駅までは、混雑がなければタクシーで約20分弱で到着します。
(電車の場合には2駅約8分で着きますが、30分間隔での発車となります。)

 

森島酒造の蔵見学で酒造り工程を学ぶ

森島酒造の特徴をいくつかまとめると・・・

  1. 茨城県では一番海に近い蔵:裏門から70歩
  2. 森嶋専務のお祖父様が横山大観と親交があった(昭和28年に大観*命名)
  3. 森嶋専務兼杜氏は、14年前に茨城県内初の南部杜氏取得
    *2020年現在、森島酒造の日本酒の主要銘柄は「富士大観」「森嶋」です。

森嶋専務の直々に蔵の中をご案内いただきました♪

表門から入って右側に蔵の入口があります。

靴カバーをして、いざっ!

 

ベ・・・ベンチプレス・・・(°Д°)?

蔵の入口近くにある緑色のタンクは、酒造りに使用する水を入れるタンクとしても使われています。

森島酒造の敷地内で蔵の外にあるシルバー色のタンクに100m底から一旦水を引き上げて、この蔵内の緑色のタンクに移動します。

日本酒の命ともいうべき、森島酒造の仕込水は、阿武隈山地南端の山々から流れる伏流水。

全体的に硬水で、辛口のお酒になる傾向があります。

海に近い土地柄から、地面を2mも掘ると砂地が現れ、さらに掘り進めていくと、阿武隈山地から流れる日本酒に最適な伏流水にぶつかります。

この適度な鉱物質を含む硬質の天然水を、丁寧に、そしてじっくりと仕込んだお酒が森島酒造の日本酒の特徴として表れます。

仕込む酒米の約10倍にもおよぶ大量の水を使うため、井戸水は本当に貴重なもの。

お水自身に塩分はありませんが、海に近いため、空気中には塩分があり、そこが杜氏としてコントロールの見せ所。

毎期、誰が造っても味わいが一定になるよう、データを入念に取って、次の年の造りに活かしていきます。

右から、醪(もろみ)を冷やす時に活躍する製氷機。

中央の螺旋状につくられた管は、火入れする時に使用する蛇管(じゃかん)。
シーズン前なので、翌日に半日使って洗浄するそうです。

左の床に埋まっている和窯(わがま)と甑(こしき)はお米を蒸す機械です。

森島酒造は、毎年10月10日から4月30日までの約7ヶ月が醸造期間。
早朝6:00に出勤し、8:25に米が炊き上がるところからスタートします。

最初に見せていただいたこの場所は、酒造りの最初の工程の部分。

洗米、浸漬、米を蒸す場所です。

洗米は、手で行うものと機械で行うものに分かれます。

高級酒に代表される精米歩合が低いお酒は、丁寧に手で洗米され、
精米歩合が高いお酒は、洗米機で洗います。

使用している洗米機は、Woodson(ウッドソン)。
普通酒造りのお米を洗うための機械で、米と水を分離します。

浸漬は、大きな桶で時計をみながら正確に米を水に浸した時間をメモしていきます。

浸漬が終わったお米は、水を切って甑にセット。

ボイラーを通して和窯から沸騰した蒸気によってお米を蒸します。
一度に平均600kgの酒米を蒸しますが、1時間半程度の時間がかかるそうです。

蒸しあがったお米は放冷機に乗せ、両脇で人が手でほぐしながら冷ましていきます。

(専務の奥様登場!放冷機)

タンクに入れるお米は、エアシューターを使用し空気の力でお米を飛ばします。

麹にするお米は直接、布で包んで麹室へ運びます。

10kgずつ洗米したお米を、小さいタンクに入れ、約10日間かけて酒母(酛)をつくります。

 

森島酒造の冷却・冷蔵技術

全体的に緑色の大型タンク(ホーロータンク)が多いですが、森島酒造のコンパクトな蔵の中にはサーマルタンクが8台あります。

サーマルタンクとは、ホーロータンクに温度管理機能を取り付けたもので、冷蔵管理や温度調整をすることができるタンクのこと。

ホーロータンクよりは小型のタイプのものが多いサーマルタンク。
ホーロータンクのように、タンクが大きいと発酵があっという間に進んでしまいます。

そのため温度管理がしやすく、冷却機能がついたサーマルタンクで造られることが高級酒を醸造する上での主流となっています。

特に、醪は発酵中に熱を持つため、ある程度まで温度を下げる必要があります。

森島酒造では、このサーマルタンクで醪を醸していきますが、ホーロータンクの醪も、丸2日間かけてタンク1本分しぼった後は、すぐサーマルタンクへ入れて冷却する方法もとっています。


(こちらはホーロータンク)

サーマルタンクの温度は3℃〜5℃程度ですが、5℃より下がると自動的に動くように設定。

逆に、温度を上げるときは、ホーロータンク下に電球を入れて30日程度じわじわと温めていくことも。

・・・とここまでは、他のお蔵さんでも行っていることかもしれませんが、森島酒造の日本酒の味わいにダイレクトに反映されるあの技術については、次回のブログにて。

次回ブログにつづく。

 

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森島酒造株式会社
もりしましゅぞう かぶしきがいしゃ
Morishima Brewery (Shuzo)
代表者:森嶋 鎮一郎
創業:1869年(明治2年)
住所:〒319-1411 茨城県日立市川尻町1-17-7
TEL:0294-43-5334
FAX:0294-43-5335
Web:http://www.morishima-sake.jp/
Email:sake-info@morishima-sake.jp
蔵見学:要予約(9:00-16:00、不定休)
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