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株式会社寺田本家とは

株式会社寺田本家は、千葉県香取郡神崎町(こうざきまち)で自然酒を醸す酒蔵です。

千葉県の北部に位置する神崎町は、2025.2月現在、人口約5,500人の千葉県の市町村の中で最も人口の少ない街。
千葉県の香取市や成田市、茨城県の稲敷市や稲敷郡河内町と隣接しています。

良質な米の産地であること、地下水が醸造に適した水であることから、古くより日本酒や味噌の醸造業が盛んな街として発展してきました。

現在、神崎町に存在する日本酒醸造蔵は、2蔵。
その中で最も長い歴史を持つのが株式会社寺田本家です。

寺田本家の創業は、延宝年間(1673~81年)。

350年の歴史があり、現在の当主は24代目。

代表銘柄は、『五人娘』(GONIN MUSUME)

『五人娘』の名前の由来は、代々女系家族で、いつも女の子ばかり生まれていたことから名付けられました。

1980年代に、先代が自然酒造りを始めた一番最初に造った銘柄で、かつ、寺田本家が自然酒へと切り替わった記念すべき酒で、現在は蔵の主力銘柄となっています。

原料は全量無農薬米を使用。添加物は一切使わず、微生物も純粋培養ではなく全て蔵付きの菌で発酵。出来るかぎり機械は使わず、唄を唄いながら手造りで微生物と響き合いながらお酒を造っています。

また、自社の田んぼで酒造りの原料となるお米作りにも取り組み、在来品種の米の復活などにも挑戦。

自然発酵の素晴らしさを伝えるため、酒造りのほか、植物性乳酸発酵飲料「うふふのモト」、酒粕や麹を使った「うふふの発酵調味料シリーズ」を開発。

発酵体験ができる「発酵暮らし研究所&カフェうふふ」の運営も行っています。

 

寺田本家の日本酒『五人娘』『むすひ』『香取』

寺田本家のお酒は、蔵に住みつく菌たちの力で醸す自然酒造りであるため、特有の酸味があるのが特徴です。生酛造りや菩提酛仕込みといった昔ながらの酒造りや、蔵独自の発芽玄米酒造りを行っています。

『五人娘』

独特な酸味に、どっしりとした味がのっているけれど重たくなくスッキリ飲めるのが『五人娘』。
雑味がなく、軽快で、力強いという相反する複雑さがありますが絶妙に調和しているイメージを持ちます。

『むすひ』

玄米100%で造られた『むすひ』は、どぶろくに近い製法で造られたお酒。玄米のままだと発酵しづらいため、発芽させ、発芽玄米にして造るお酒は、澱がたくさん入っています。

瓶内二次発酵が盛んで、シュワシュワした発泡感と、穀物のような後味。

粕漬けのような風味なので、好き嫌いはあるかも….な濃ゆいお酒ですが、ハマったら他のお酒では物足りなく感じるようなそんな一本です。

『香取』

瓶のラベルの見た目からは、淡麗辛口にみえますが、しっかりとしたボディを備えている生酛造りのお酒。
強烈な酸味、乳酸の香りが漂うワイルドなイメージ。
日本酒初見の方はびっくりするかも。

このほかにも、「醍醐のしずく」等の銘柄がありますが、蔵や蔵の周辺に足を運ばないと味わえないシリーズがあります。

イイ意味で独特な癖のある寺田本家のお酒が、どのような環境で造られているのか。

知りたくなった私は、お蔵フェスタにいってきました!

 

「お蔵フェスタ」とは

「お蔵フェスタ」は、発酵の素晴らしさに共鳴する仲間が、全国各地から一同に集うお祭りです。

寺田本家と周辺街道が会場となって、街道には日本酒酒蔵以外の様々な業種のお店が立ち並びます。

寺田本家では、蔵見学や、お酒の試飲、販売、トークにライブなど、発酵について学び・楽しめる一日となります。

町内にあるもうひとつの蔵元“鍋店”(なべだな)でも「蔵祭り」が同時開催されて、街道は大勢の人で賑わいます。

お酒造りが無事終わったお祝いの意味を込めて、毎年3月下旬の日曜日に開催されており、今年2025年は3月23日(日)9:00-15:30となっています。

もう7年ほど前になりますが、私が訪れた年のお蔵フェスタのお写真をちょこっとご紹介します。

蔵見学ツアーは大人気で、15名程度で1班になって案内していただきます。

他の蔵でもよく見ることのある道具から、

寺田本家独自の原材料など、

唄いながらの酛造りも体験させていただきました。

この年の発酵トークは、秋田県・新政酒造の古関さんが杜氏をされている会で、お腹抱えるほど面白い内容でした!
寺田さんとのやりとりがまた漫才のようで(笑)。

蔵へ行くにはとても遠い道のりでしたが、来てよかった〜!と思いました。

写真がどこかいってしまいましたが、蔵を出て鍋店へ向かう街道沿いの露店には、蛇口をひねってコップにそそぐみかんジュースを遠く和歌山県から出店されている方もおりました。

発酵なのか・・・?とても美味しかったです♪

 

株式会社寺田本家へのアクセス

▼電車をご利用の場合
最寄り駅 JR成田線「下総神崎駅」より徒歩約20分。
下総神崎駅から神崎ふれあいプラザ入口まで、臨時のシャトルバスが運行。
※お蔵フェスタ当日は混み合うため、公共交通機関の利用をおすすめします。

▼乗用車をご利用の場合
東関東自動車道 大栄インターから車で15分。
圏央道 神崎インターから車で3分。
イベント時駐車場は、近隣の田んぼが臨時駐車場になります。

もちろん、飲みたい方が多いと思いますので、電車での来場をおすすめします!

イベント詳細は @okurafesta をチェック。タイムリーな情報を入手できますよ。

ボランティアも募集しているので、日本酒や発酵界隈に携わってみたい方は参加されてみてはいかがでしょう。
→第16回お蔵フェスタボランティア募集中

楽しいことまちがいなし!

 

次回は、鍋店の記事も書きますのでお楽しみに。
それでは!

 

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株式会社 寺田本家
かぶしきがいしゃ  てらだほんけ
TERADA HONKE

代表取締役社長:寺田 優
創業:1673-81年(延宝年間)
住所:〒289-0221 千葉県香取郡神崎町神崎本宿1964
TEL:0478-72-2221
FAX:0478-72-3828
営業時間:8:00-17:00(12:00-13:00は昼休憩)
営業日:
<4-9月> 月曜金曜日(土・日・祝日・お盆休みを除く)
<10
-3月> 月曜土曜日(日曜・祝日・年末年始を除く)
Website:https://www.teradahonke.co.jp/
オンラインショップ:
https://www.teradahonke.co.jp/fs/terada/c/
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